勘六縁の田んぼから

田んぼを「借りる」ことのメリット

こんばんは。今日の担当は、久々に陽佑です。写真は、作った育苗土の水分が多いため、より低く平らにしている様子です。裕美氏、頑張りました(笑)。
えんやこら

おとといのブログ(ばあちゃんの笑顔は、いつまでも心の中に。 )で裕美氏からもお知らせがあったように、私の祖母が亡くなりました。

祖母が体調を崩していた期間に、ふと思ったことがありました。

「勘六縁という名前は、私が自分で決めたものだと思っていたけど、実は、祖母や祖父、曾祖父たちが私に決めさせたのかもしれない」

ということです。

私たちが作付している田んぼは、お借りしているものがほとんどですが、3反歩のみ、菊池家が所有している田んぼになります。

その3反歩の田んぼは、曾祖父と祖父が中心になって、手作業で作った田んぼです。山の土をカゴに乗せ田んぼに運ぶ、これを何度も繰り返して作ったそうです。いまの私たちには想像できないほど、大変な作業です。

このように田んぼを作り、守ってきてくれた家族への感謝の気持ちと、これからもよい出会い、よいご「縁」がありますようにという思いを込め、曾祖父の頭文字の「勘」、祖父の頭文字の「六」をとり、「勘六縁」という名前を考えました。

しかし、祖母のことがあり、

「じっちゃんやばっちゃん達が、ちゃんと守るんだぞという願いを込めて、私につけさせたのかもしれない」

そう考えるようになりました。

たぶん、私に任せることができるのか、不安だったのだと思います(笑)。

祖母には、まだまだ教えてもらいたいことがあったし、一緒に農作業したかったです。でも、教えてもらったことを大切にしながら、私にできることをやっていこうと思います。

繰り返しになりますが、私たちの作付する田んぼは、ほとんどお借りしている田んぼです。8人の方から、田んぼを借りています。高齢により、お米作りすることができなくなった方がほとんどです。

借りるということは、リスクも大きいなと考えてきました。もしも、「田んぼを返して欲しい」を言われた場合、せっかく無肥料・無農薬の自然栽培を続けてきた田んぼを手放し、新しい田んぼで、またイチから作らないといけないからです。

でも、メリットもあるなと感じています。

菊池家には菊池家のこれまで田んぼを守ってきた歴史があるように、お借りしている8人の方々にも、それぞれの歴史があるのだと思います。

そう考えると、「借りる」ということは、それぞれの方の田んぼを守ってきた歴史の中に入ることであり、責任が大きいです。

また、私たちが作るお米は、菊池家だけでなく、小友町内の多くの方々の思いがつまったお米なのだなと思います。

「借りる」ことは、責任も大きいですが、お借りした方々の田んぼへの思いを知り、それを受け継ぐことができる、また、多くの人たちの思いがつまったお米を収穫することができる、そんなやりがいがあると、最近は感じています。

今年の目標は、

「無肥料・無農薬でも、こんなに収穫できるのか!」

と、祖母が見たら元気になる田んぼを作ることでした。祖母に見せることは出来ませんが、地域の方やお客さまが元気になるような田んぼを作りたいです。

少し作業は遅れ気味ですが、落ち着いて頑張ります。


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