勘六縁の田んぼから

悲しい秋。この経験を、来年に生かします。

こんばんは。陽佑です。お久しぶりです。11月7日で収穫作業が終わりました。そのあとは、雨が降る前に、雪が降る前にと、稲わらの片づけ、「はせ」の片づけ、トラクターで秋耕しなどに追われていました。だいたいの作業が終わったので、今日で、やっとひと段落かなという状況です。

昨日のブログでも、裕美氏がお知らせしましたが(詳しくはこちら)、今年の新米の販売を終了させて頂きました。ご予約頂いた皆さま、ありがとうございました。また、今年は特に収穫量が少なく、お待ち頂いていた皆さまにお渡しできず、申し訳ございません。私の実力不足です。本当に申し訳ございません。

一昨年、去年と夏にあまりよい天気ではなく、今年こそは豊作にしたい、そう思いながら過ごしてきた1年でした。

しかし、今年の8月はずっと日が差さず、曇りと雨が続き、穂が出る大事な時期の天候があまりよくありませんでした。

その影響が大きく、予想よりもかなり少ない収穫量となってしまいました。一昨年と去年の経験を生かして取り組んでいたら、違った状況だったのかもしれません。自分の勉強不足、技術不足を痛感しました。

稲刈りや脱穀作業をしながら、

「あ~どうしよう」

と、何度も言ってしまいました(笑)。

3年連続で、よい天気が続いていません。「今年はさすがに、よい天気になるかな」、とどこかで油断していましたが、よい天気でなくても、ある程度収穫できるように、経営できるようにしていかないといけないです。

どうすればよいのか、今までやってきたことをすべて見直し、ひとつひとつを考えなければいけません。今まで読んできた本を読み直したり、先輩農家さんに聞いてみたり、色々しています。

こんなときは、改めて先輩農家さんのすごさを再認識します。おそらく、何十年とお米や野菜を作り続けるなかで、こうした年があったのだと思います。そんなときでも、何とか続けてきたのだと思います。そんなことを想像すると、自分も頑張ろうと思えます。

「こんな年もあるんだ。終わったことはしょうがないから、来年頑張れ」

「お米だけに頼らない方がよいんじゃないか?何品目か作ること。種まきは沢山すること。そして、途中でよい生育のものだけを選んで収穫をすればいいんだ」

「お米の品種を増やしては?」

「田植え時期、除草の仕方を見直しては?」

「苗作りをもっとうまくすること」

などなど、色々なアドバイスを頂きました。また、本を読んでいると、冷害に強いと言われている「亀の尾」は、5~6月の田植え時期の低温には強いが、穂が出る準備をする7~8月の低温には弱いということを知りました。なんとなく知っていた気がしていましたが、今年の苦い経験で、実感しました。

そんな冷害を経験したうえで、「亀の尾」を親にしながら、これまでの品種改良が行われてきたのだなと思います。

来年どうしていくのか、種まきから収穫までの作り方を、ひとつずつ見直していきます。悲しい秋となりましたが、それでも支えて下さるお客さま、何とか一緒に働いてくれる裕美氏と馬場君がいます。これを力にして、2017年の経験があったから今があるよねと言えるような来年以降にしていきます。

たくさん迷惑をかける農家ですが、これからもどうぞ宜しくお願いします。
2017年10月28日。稲刈り最終日の、山と稲。


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