勘六縁の田んぼから

2024年のお米作り、始まりました。

こんにちは。陽佑です。大変ご無沙汰しております。

裕美氏の前回のブログにもありましたが、先日、経営指針発表会を行いました。亀のような速度で、少しずつ少しずつですが、経営理念やビジョンなど、勘六縁の考えをみんなで共有できるようになってきました。ただ、大切なことは、みんなが働きやすい環境を整えること、だと思っています。一人ではできないことも、みんなとならサクッとできる、このことへの感謝の気持ちを忘れずに、みんなが働きやすい環境づくりを大切にします。

 

今年は、幸か不幸か雪がほとんど降らなかったので、

「よし、今年は春作業を前もって進められるぞ」

と意気込んでいましたが、2月の後半から雪が降り始め、3月はたくさん雪が降りました。そして、例年通りの作業開始となっています。

3月20日頃より、種もみの脱ぼうと選別、という作業を始めました。

脱ぼう前(右)、脱ぼう後(左)

脱ぼう前(右)、脱ぼう後(左)

脱ぼうとは、種もみにある、枝のようなものを取り除き、種まきのときに作業がしやすい状態にします。そして、私たちの使用している「だつぼー君」という機械は、脱ぼうと同時に、選別をして、より大きな種もみを選んでくれる優れものです。

脱ぼう作業中。

手前のケースが使用する種もみ、左側のケースが、はじかれた籾。

私たちは、秋に収穫したお米を、翌年の春に種まきに使用します。収獲の際に、籾になるべく傷をつけずに丁寧に収穫をすることは、とても大切なことです。お米にとって、外側にある籾は皮膚のようなもので、皮膚に傷がつくと、内側のお米にもダメージがあります。籾に傷をつけないことで、健康な状態がキープできます。

大きな種籾、中身の充実した種籾を使用することが、よい苗作りにつながることも経験として分かってきました。そのため、普通よりも0.1ミリから0.2ミリ大きな網目を使用して選別しています。0.1ミリとは小さな違いですが、種籾にとっては大きな違いで、苗作りにも大きな違いが出てきます。

それと、毎年のようにこれを繰り返すことで、秋に収穫したお米の味にも、変化があります。

「あれ!?何だか今年の亀の尾、甘さとモチモチ感が強くなってきたね」

そんなことを、数年に一度感じます。お米作りを始める前に、ある自然栽培農家さんから、

「種を採り続けることは重要で、10年も採り続けたら、その土地に馴染んだものになって、味も変わってくるよ」

と言われていました。今年で14年目になりますが、本当だったなと実感しています。

脱ぼう・選別作業は、いよいよ今年も始まったなと、私にとっては心も体も春モードになるスイッチです。なんだかソワソワしていた気持ちも、作業を始めると少しずつ落ち着いてきます。

来週からは、4月22日から始める種まきにむけて、ハウスの準備や自家製の育苗土の準備を始めていきます。ひとつひとつを大切にしていきます。今日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

【勘六縁のお米】

*勘六縁の詳しいことは、HPへどうぞ。
*お米を食べてみたいという方は、勘六縁ネットショップからどうぞ。


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