勘六縁の田んぼから

遠野4号のすごさ、雨の大変さ。

こんにちは。陽佑です。

はじめに、台風や雨の被害にあわれた皆さま、どうか、なるべく早く日常を取り戻せることをお祈りしております。

 

今日は、昨日からの雨により、収穫作業をひと休み中です。予報では、これから曇りや晴れの日が続くようなので、何とか来週中には終えたいと思います。写真は、曇りでしたが、数日前に脱穀をやった田んぼのものです。

1か月前、いよいよ稲刈りだと思っていた頃は、シカに食べられる前に早く終わらせたい、収穫量はどうかなあ、というドキドキが大きかったです。

約75%の収穫を終えたいま、良かったことも課題もたくさん見えてきましたが、大きく2つのことを考えています。

ひとつは、遠野4号の面積を拡大して良かったなということです。おととしまで、亀の尾1本でやってきました。しかし、天候不順や遠野小友は寒冷地だということで収穫量がなかなか安定しなかったことから、昨年より、遠野4号の作付を始めました。

昨年と今年の結果から、やっぱり遠野4号はこの地域に合っている品種だと思います。自然と共に生きるためには、地域に合う品種を作ることが大切だということを、改めて教えられました。

遠野4号は、1930年(昭和5年)に遠野で生まれた品種です。岩手二十日早生1号と岩手早稲愛国2号という、もともとあった在来品種が両親です。冷害の常襲地帯だった遠野でも、安定した収穫量を確保できるようにという願いのもと、生まれた品種です。

90歳近いじっちゃん、ばっちゃんの中には、

「遠野4号はとれだった」

という方もいらっしゃいます。生まれた当時は、冷害で悩む多くの農家さんの希望になったのだろうなと、想像しています。

作ることを繰り返しながら、そのようなことも想像して、毎年学んでいきたいです。

遠野4号は、

・粒が大きく、口の中でほぐれる。

・粘り気が少なく、透明感のあるすっきりとした味。

・噛めば噛むほど、旨味と香りが広がる。

という特徴があります。宜しければ、お試しください。

 

考えていることのもうひとつは、雨が多くて乾かない、ということです。ここまで乾かないのは、9年目で初めての経験です。

「はせ掛けは、昔ながらのやり方で、何千年とやってきたものなのだから、どんな年でも乾いてきたはず。」

と思っていましたが、今年は雨が多くて乾かず、収穫するタイミングがありません。写真は、もち米ですが、完璧に乾くのを待てないので、ちょっと早く脱穀して、車庫で乾かしているようです。

こんな年もあるのだな、来年以降の大きな課題だな、という認識です。

今のところ、「はせ」に傘をつける(けっこう大変そう)、短期間でたくさんの「はせ掛け」をできるようにたくさんの人数でやる(これも大変そう)、などと考えていますが、冬の間に結論を出したいと思います。

それでは最後に、いつもの「ぽちっと運動」にご協力をお願いします。久しぶりのブログもご覧いただき、ありがとうございました。

 

 


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