自然栽培の作り手と、それを販売する経営者(農家)。
こんばんは。今日の担当は、陽佑です。自然栽培米作りを始めて4年目の2014年、もう少しで終わります。そんな中、5年間使用したプリンターが壊れました(笑)。プリンターさん、5年間、ありがとうございました。
先週、NHKの連続ドラマ「マッサン」を裕美氏と2人で見ていると、共感する場面がありました。
日本で初めて作ったウイスキーの販売がうまくいかず、そのことでマッサン(玉山鉄二さん)と鴨居社長(堤真一さん)が話をした場面です。
ウイスキーの「作り手」であるマッサンは、
「売れないのは熟成期間が足りないからだ」
そう主張していました。本場のスコットランドで学んだ熟成期間よりも短かっため、まだまだ理想の味にはなっていない。だから売れないと話をしていました。
一方、ウイスキーの「売り手」である鴨居社長は、
「もう少し日本人に合うようにしてはどうだろうか?日本人には、本場のようなスモーキーフレーバーはきついから、もっと違うウイスキーは作れないだろうか?」
そう主張しました。
しかしマッサンは、スモーキーフレーバーはウイスキーの命であり、日本人に合うようにするなんて出来ないと言います。
そんなマッサンに鴨居社長は、
「だれのためにウイスキーを作ってるんだ?お客のためと違うのか?」
そう言いました。
この場面を見ながら裕美氏は、
「どっちも分かるな~」
としみじみと言っていました(笑)。私たちは、自然栽培米の作り手であり、それを販売する経営者でもあります。マッサンのような作り手の立場からの悩み、鴨居社長のような売り手(経営者)の立場からの悩み、どちらもあります。この葛藤は、米づくりをしていく限り、ずっとあるのかなと思っています。
4年間、多くの方に支えて頂き、自然栽培米作りを続けてくることができました。4年間の中で学んだことは、
「どういう作り方をするかも大切だけど、作ったお米を食べて頂くことで、お客さまにはどんな幸せを提供したいのか、そして、地域や社会にはどのように貢献したいのか、という方がもっと大事」
ということです。農家になって2年目ぐらいから、少しずつ分かってきたことです。どんな幸せを提供したいのか、地域にどう貢献するのか、まだまだ見えていません。これが、これからの私たちの夢になるのかなと思っています。
自然栽培米作りをしながら、地域の方と話をしながら、お客さまと話をしながら、少しずつ明確にしていきます。
写真は、家の裏の川です。例年より早く、雪が積もっています。就農してから去年までの3年間、毎年大みそかには大雪で、雪かきを何回もしました。今年は降らずに、ゆっくり過ごせたら嬉しいです。