去年からの挑戦。「遠野4号」と「と系23号」を選んだ理由。
こんばんは。今日の担当は、陽佑です。
今日は、先日書いた(去年からの挑戦『新しい種まき「遠野4号」と「と系23号」』。)「遠野4号」と「と系23号」についての続きです。
私たちが住んでいる小友に合った品種を育てたい、という気持ちから、去年からこの2つの品種も育て始めています。ちゃんと育って、食べても美味しいと自信を持つことが出来たら、皆さまにもお届けしたいと思っています。でも、50粒程度からのスタートなので、早くても来年になりそうです。
写真は、去年芽出しをした種もみと、種まきをしたときのものです。
なぜこの2つの品種を選んだのかという理由についてですが、遠野でもともと作っていた品種はないのだろうかと調べてみました。すると、県内でも寒冷地だった遠野に、昭和10年に岩手県立農事試験場遠野試験地(農林省指定凶作防止試験地)というものができたことを知りました。
今では、この試験地はなくなってしまいましたが、ここで生まれた品種はたくさんあることが分かりました。その中でも代表的なものが24品種、さらにその中でも実際に作付されたものが、4品種あるようです。
この4品種には、遠野1号、遠野2号、遠野3号、遠野4号と名前がついています。この品種について、遠野の人に聞いてみると、覚えている方、知っている方もいらっしゃいました。そして、ほとんどの方が、
「遠野4号は穫れだった(獲れたのさ)」
と言っていました。収量が多かったようです。食べて美味しかったかと聞いてみると、
「うーん、分がらねーな」
または、
「あんまり美味しくねがったんでねーが」
でした(笑)。
調べてみると、遠野4号は、岩手二十日早生1号という品種と、岩手早稲愛国2号という品種を交配して作られた品種でした。この親になった2つの品種は、岩手在来のお米です。穂が出る時期が早いことも分かりました。
遠野でも作られていて収穫量が多かったということ、岩手の在来品種を親にして作られた品種だということ、そして、穂が出る時期が早いので、遠野の中でも山間部に位置する小友には合っているのではないかと感じたこと、こんな理由から、遠野4号を作ってみたいと思いました。
もうひとつの「と系23号」には、また違った理由があります。
遠野試験地で生まれた代表的な24品種を調べてみると、私たちにとっては面白い品種を親に持つものがありました。
「愛子(あやし)1号」と「六日早生」を親に持つ、「と系23号」です。
私の祖母は愛子(あいこ)、祖父は六郎という名前でした。六郎早生でななく、六日早生だという点がちょっと残念ではありますが、この品種は、祖父母を思い出させてくれると感じました。
実際に作付されたことのない品種であり、穂が出る時期も少し遅いので、小友に合っているかは分からなかったですが、小友に合っているというよりも、勘六縁に合っていると思って、この品種を選択しました。
本当に育つのか、食べて美味しいのかなど、未知なところが多いです。でも、その分、楽しみでもあります。
実際に、去年育てたときの様子については、また今度お伝えしたいと思います。
それでは最後に、いつもの「ぽちっと運動」にご協力をお願いします。今日もご覧いただき、ありがとうございました。