勘六縁の田んぼから

地域の農業を考える。厳しい状況なのか?希望はあるのか??

今日の担当は、陽佑です。どうぞ、宜しくお願いします。昨日から、また急に寒くなりました。昨夜の22時の時点で、-10℃でした。今シーズン初めて、洗面所の水道が凍りました。なんだか、遠野の冬も楽に過ごせるようになってきたかもと感じていましたが、勘違いでした。やっぱり寒いです(笑)。

田舎や農業について、こんなことが言われています。高齢社会、跡継ぎがいない、若者がいない、耕作放棄地が増えている、農業は儲からない、農業では生きていけない、などなど、田舎や農業は大変だという風に、一般的には言われています。

私自身も、そう感じているところがありました。でも、果たして本当にそうなのでしょうか?田舎や農業の立たされている状況は厳しく、希望を見出すのは難しいことなのでしょうか??

少しだけ、地元の遠野市小友町の現状把握をしてみました。

平成25年9月末の時点で、小友町には466世帯、1,430人が暮らしています。その中で、15歳未満が113人、15~64歳が780人、65歳以上が537人です。高齢者の割合が37.6%です。(遠野市の資料より)

(以下は、平成22年(2010年)の農林業センサスから調べた数字です。)

そんな小友町には、田んぼと畑を合わせて、全部で535haあります。224haは田んぼで、そのうち実際にお米を育てた面積が134ha、野菜などを育てたのが67ha、何も作らなかったのが23haです。畑は310haあり、野菜などの畑として利用しているのは54haで、残りのほとんどが牧草地です。

お米や野菜などを作っている経営体数は、町内に224あります。ほとんどが家族経営です。

単純に、経営耕地面積535haを224で割ると、1経営体あたり、約2.4haとなります。実際には、0.3~0.5haの経営体が36、0.5~1haの経営体が61、1~1.5haの経営体が48、1,5~2haが21、2~3haが26、3~5haが16、5~10haが8、10~20haが3、その他が5です。

以上が、小友の農業の現状になります。

小友は、確かに高齢者が多いです。また、経営耕地面積も小さいところが多く、農業で生活している農家が少ないことが分かります。全国の田舎と同じように、兼業農家さんが中心になって農地を守ってきたところです。

私が初めて知り、勉強になったことは、小友にある畑と田んぼの面積です。田んぼの面積も、実際にお米を作付している面積も、もっと大きいと思っていました。

小友になる田んぼの面積を大きいと考えるか、小さいと考えるかはどう考えるかで変わってきますが、例えば、無肥料無農薬の自然栽培米作りの師匠、石山さん(㈲石山農産 )の作付面積は21haです。石山さんが11人いれば、小友の田んぼ224haを守ることができる計算です。

ただ、ここで21haも米作りができるかと言えば、現実的ではありません。違ったやり方をしなければいけないとは思います。

でも、なんとなくですが、224haならなんとかなるかもしれない、そんな漠然とした希望を感じることができました。

現状を知ることは大事だと改めて感じています。でも、漠然としているだけではだめです。具体的に計画を立てることで、現実的なものに出来ればよいです。

そんなことを考えていた向かい側で、裕美氏は小豆の選別をしていました。なぜか、鼻の穴が広がっています(笑)。
自然栽培米の勘六縁 小豆の選別の様子


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