勘六縁の田んぼから

秋の田耕し

この記事は、こちら(1年間の田作り)と合わせてご覧下さい。

自然栽培米の作り手によって、秋の田耕しの仕方は様々ありますが、僕はプラウで耕しました。
勘六縁のお米

耕すという行為の目的は、土の通気性、保水性、透水性などを改善して、作物が順調に育つようにすることです。

一般的には、2枚目の写真のロータリーを使って耕します。
勘六縁のお米

1枚目の稲かぶが写っている写真が稲刈り後の様子、3枚目の写真が、ロータリーを使って耕した田んぼの様子です。
勘六縁のお米

ロータリーは、横軸と一緒に爪が回転し、土を細かく砕きながら混ぜ合わせていきます。加えて、土を平らにする(水色のカバーが、作業中は下がっており、土を平らにしていきます)という作業も同時に行うので、とても効率的な作業機です。土を平らにしないと、田んぼに水を張ったとき、低い所の苗は水没してしまったりしてしまいます。写真を見ると、作業後の土が平らになっていて、土と稲かぶとわらが、よく混ざっていることが分かります。

僕は、4枚目の写真のプラウという作業機を使いました。
勘六縁のお米

無肥料・無農薬米を作るとき、今まで蓄積された化学肥料や有機質肥料等をなくすことを考えます。「虫や病気が発生するのも、草が生えるのも、すべて肥料に原因がある」と考えているからです。

プラウをトラクターにつけて引っ張ると、深く耕すことが可能で、土の下層と上層をひっくり返し(天地返し)ます。作業後は、畑のウネの様になります(写真を撮ろうとしましたが、ウネが崩れていて、分かりにくい状況でした。すみません)。肥料分は、土の深いところに蓄積されているので、そうする事で肥料分を少なくすることが出来ます。

ちなみに、このプラウは、地元の方からお借りしました。去年、プラウを探していたところ、たまたま近くの方が持っていました。いざ使ってみると、プラウはとても高度な技術が必要なので、なかなかうまく出来ません。そこで、お借りした方に連絡したところ、すぐ田んぼまでかけつけて頂きました。そして、「プラウは難しいし時間がかかる作業だけど、やった方がいいから頑張って」と言いながら、とても丁寧に教えて頂きました。幸せなことです。

「虫や病気が発生するのも、草が生えるのも、すべて肥料に原因がある」という考え方は、あまり馴染みのない考えです。しかし、去年から無肥料で栽培した実家のお米は、周りでは農薬でカメムシ防除をしたにも関わらず、カメムシ被害がかなりあったのに、実家では カメムシ被害がなく、びっくりするほど真っ白なお米でした。これは、その考えを証明する、ひとつの事実かもしれません。

肥料についての考え方は、少しずつ説明していきます。


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